校長挨拶
杉原 泉
Izumi Sugihara
校長/和裁士(和裁教員)/着付師
・1991年 和裁技能士検定取得
・1991年 和裁教員免許取得
・2014年 千代きもの学院 山梨校開校
・各種きもの講座開催(市町村依頼講座等々)
・和裁教室開催
・婚礼着付け
・団体着付け(楽屋等各種イベント)
・外国人対象着付け
・きものアドバイス(コーディネート・整理・保管等々)
・伝統技能保存、活性化イベント開催
着物に全くご縁のなかった私が現在に至るまで、見えない何か大きな存在に導かれるように歩んできました。
20代のころから和裁士として独立し、沢山の着物を仕立ててきました。そして30代で現在の着付け技術に出会いました。
ふるさと山梨で、日本の伝統文化を時代の変化に融合させながら未来へと繋げる事を使命とし、現在、千代きもの学院山梨校の校長として「楽で美しい着付けの指導」を通じて皆様の人生の1ページに彩と感動をお届けできればと精進の日々です。
この言葉を理念として邁進いたします。
きものを愛するものの思い
1 「我が国の伝統的文化衣装きもの」...和裁士、そして和裁教師へ
短大卒業時、迷いもなく飛び込んだ和裁士への道。はなからお勤めをするという感覚はなかった。
多くの友が企業への就職をという中で、私は「修行」という道を選んだ。い わゆる「弟子入り」である。
すっと心の中にあった「和」という言葉。今考えると、修行5年間は果てしなく長い道のりだった。とこまで行っても、師匠との一対一の関係。
振り返ってみれば、私は子どものころから「人の行かない道」を無意識のうちに選択していたような気がする。加えて、その作業過程がすべて自己完結する、ある意味「責任所在が自分自身にある」ような”ものづくり”が好きだった。
修行最初の 2年間は、まさに「丁稚奉公」。住み込みではないだけで、あとは師匠の身の回りのお手伝い、ごようたし...。
お給料のようなものをいただいたのは3年目のことである。月額2万円。初めていただいた時のことは今でも鮮明に覚えている。私が自分の生業とするべく和裁の道で初めて得たお金、その感動は今でも忘れることができない。
そして迎えた5年目、ついに、国家資格「職業和裁技能士検定」への挑戦、そして無事合格。そのころには、自分でも驚くくらい和裁が好きになっていた。いつかは和裁教師への道へと心に決め、その免許も直後に取得。
2念願の着付師へ
そのような中で、 3 0歳のころ、ある着物店でアルバイトをしていた折、「着付け」というものに出会った。
一般的には、「和裁士、いわゆる着物を仕立てる=着付けもできる」、と言う感覚であろうことは当然であるが、実際は全く別ものなのである。
せっかく仕立てた着物が、着方によっては大きく美しさや着心地に影響する、ということを実感した。
それは、師匠との出会い。私の人生の大きな分岐点にもなった。いよいよ着付師の道へ。
私が理想とする着付けの先生を目指し、神奈川県で2年の月日を費やして資格取得。
作る側から、最終過程である”着付け”へと自分の道を決めた。